配隅体型自家不和合性における自他認識機構のシミュレーション解析


井田 孝1, 橋本 博1, 清水 敏行1, 佐藤 衛1, 松浦 孝範2, 乗岡 茂巳2, 崎山 文夫3

1横市大・総合理学, 2阪大・生命機能, 3四天王寺国際仏教大

第3回 日本蛋白質科学会年会 (札幌, 2003.6.23-25)

高等植物は自花受粉を防ぎ、種の保存と遺伝的多様性を保持するために、自家不和合性 (self-incompatibility) という精巧な細胞間自他認識機構を獲得してきた。自家不和合性には、アブラナ科を例とする胞子体型とナス科やバラ科を例とする配偶体型があり、遺伝学的には1つの遺伝子座 (S遺伝子座) に座乗する複対立遺伝子によって制御されている。配偶体型自家不和合性では、雌しべと同じS遺伝子型の花粉 (自己花粉) の場合には、花粉管の伸長を雌しべ内で停止させて自花受精を防いでいる。S遺伝子座には、雌しべと花粉でそれぞれ特異的に発現する蛋白質が存在し、それらのタンパク質間の相互座用により自他認識が行われていると考えられる。現在、雌しべ側のS遺伝子産物としてS-RNaseが同定され、花粉側のS遺伝子産物としてはf-boxタンパク質が示唆されているが、この2つのタンパク質がどのようなメカニズムで相互作用して自花受粉を防ぐのかは依然として不明である。本発表では、我々がX線結晶構造解析して得られたナシS3-RNaseとタバコSF11-RNaseの立体構造情報とヒトのF-boxタンパク質の立体構造情報に基づいて、アーモンドのS-RNaseとアーモンドのF-boxタンパク質がどのようなメカニズムで相互作用するのかをシミュレーションした結果について報告する。



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松浦 孝範 (MATSUURA Takanori)
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